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	<title>Stand &amp; Fight! スタンド・アンド・ファイト - 谷隆一の「僕だってこんな本を読んできたけど…」アーカイブ</title>
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	<updated>2010-06-30T16:21:29Z</updated>
	<subtitle>スタンド・アンド・ファイトは、市販の書籍から企業のＰＲ媒体、ウエブサイトの編集記事まで、いろいろなかたちの「コンテンツ」を制作する会社です。トップメッセージ制作、ブランドブック（社史）制作、パノラウンドムービー（QTVR）制作なども提供します。</subtitle>
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	<title>ゴールは偶然の産物ではない――ＦＣバルセロナ流世界最強マネジメント　フェラン・ソリアーノ</title>
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	<published>2010-06-30</published>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">先に『ブブセラ』を取り上げたので、その流れで、もう一つサッカーものを。

昨夜（厳密には今朝）、日本の2010年ワールドカップが終わりました。日本としては初めて&quot;やりきった感&quot;のあるワールドカップ。ＰＫ戦は非情でしたが、（少なくとも私は）どこかすがすがしい気分でいます。

その理由はもちろん、ここまで楽しませてもらえるとは思っていなかったからですが、大会直前に方針転換した&quot;急造チーム&quot;には、この終わり方がふさわしいような気もしているんです。付け焼き刃ではそうそう勝ちきれない。だからこそ、ワールドカップには価値があるんです。８強に残ったブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、スペイン、ドイツ、オランダ、ガーナ......。どこも、点を取りにいくときの迫力はスゴい（あえてパラグアイは割愛）。16強と８強の間に、高い壁を感じます。

それはともかく、日本戦が終わってすぐに（というかＰＫ戦になってすぐ）、つい先月読んだばかりの『ゴールは偶然の産物ではない』（アチーブメント出版）という本のことを思いました。冒頭に出てくる、「2008年チャンピオンズリーグ決勝戦のＰＫ戦でチェルシーのテリーが外したのは不運だったからなのか」という指摘が面白く、著者は、勝利を追求するには原則を大切に、可能性が高いほうを選択し続けるべきだと力説します。

テリーについて言えば、クラブを象徴する存在とも言うべき彼が最後のキッカーを務めるのはあまりにも負担が大きかったのではないか、ということになるのですが、では、今朝の日本戦はどうだったのでしょうか。

キッカー５人は、普段の練習やスキル、メンタル面などから総合的に選ばれたのでしょう。詳細を知らぬ者が、その選択の是非を語ることはできません。

しかし、できないのを承知で言いたくなるのもファン心理。フレッシュなＦＷがいたじゃないか（玉田、微妙だけど岡崎）、テクニシャンもいたでしょ（中村憲剛）、な～んて。

あ、そうそう、本の中身にぜんぜん触れてませんでしたが、これは、スペインの名門クラブ「ＦＣバルセロナ」の経営再建にかかわった方の著書です。当然サッカーが話題になってますが、中身は完全な経営本です。お間違いなく。個人的には、経営本として、結構参考になりました。

蛇足ながら、&quot;ドーハ&quot;で号泣し、&quot;ジョホールバル&quot;で感涙し、前回ドイツで憤慨した私ですが、今回のＰＫ戦に負けたことは案外すんなりと受け入れられました（いずれもテレビ観戦ですが）。しかし、駒野に肩をまわして号泣する松井の姿にはやられました。美しい光景でしたね......。あのシーンは、一生忘れないでしょう。

※チャンピオンズリーグやテリーに関して、詳細は、同本の紹介ページをご参照ください。
http://www.achibook.co.jp/book/goal.htm

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	<title>『ブブセラ――90分でわかる南アフリカ＆ワールドカップ』熊崎敬／金丸知好／楠瀬佳子＝文。岸本勉＝写真</title>
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	<published>2010-06-20</published>
	<updated>2010-06-20T12:17:03Z</updated>
	<summary>意外（？）な日本チームの頑張りもあって、盛り上がってますね、ワールドカップ。 でも、改めて思うに、南アフリカのことって、ぜんぜん知りません。あんまりテレビでも、南アフリカの町並みとか歴史とかって、紹介...</summary>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">意外（？）な日本チームの頑張りもあって、盛り上がってますね、ワールドカップ。

でも、改めて思うに、南アフリカのことって、ぜんぜん知りません。あんまりテレビでも、南アフリカの町並みとか歴史とかって、紹介されてない気がするんですが......。

そんな中でお勧めしたいのが、第三書館が出したこの本。サッカーの試合時間にちなんで90項目に分け、南アフリカに関しての素朴な疑問を取り上げていきます。著者たちは、現地で取材経験のあるサッカージャーナリストや、南アフリカに詳しい学者さん。気軽に読める内容なんですが、結構「へぇ～」がありますよ。

例えば、日本チームが宿泊するジョージのホテルは、宮里藍らで構成した女子ゴルフチームが「第1回女子W杯」時に泊まり、優勝を果たしたという縁起のいい場所ということ。また、南アフリカでのサッカーワールドカップは実は2回目で、2006年に、ホームレスの選手たちによる4人制サッカー大会が開かれているということ。アパルトヘイトの時代、日本人は「名誉白人」という特権が与えられていたこと。南アフリカは演劇が盛んということ。ギネスブック公認の世界一豪華な列車が走っていること......。

どうです？　知らないことがたくさんありませんか？

さらっと一読するだけで、南アフリカへの認識がずいぶん変わりました。危ない危ないと負の側面ばかり強調されますが、当たり前ですけどそこに人が住んで いるのですから。あまり接することのない国だからこそ、こんな機会に、ちょっと興味を持ってみたいものですよね

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	<title>『1Q84』　村上春樹</title>
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	<published>2010-05-16</published>
	<updated>2010-05-16T10:14:17Z</updated>
	<summary>長らく更新をさぼっていました。半年もさぼると、どのタイミングで再開すればいいのか困惑するものですが、こんなとき、ベストセラー本はありがたいですね。 で、ご多分に漏れず、村上春樹さんの『1Q84』（新潮...</summary>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">長らく更新をさぼっていました。半年もさぼると、どのタイミングで再開すればいいのか困惑するものですが、こんなとき、ベストセラー本はありがたいですね。

で、ご多分に漏れず、村上春樹さんの『1Q84』（新潮社）を。

率直にぼくは、とてもネガティブな読後感を持っています。断っておきますが、ぼくは春樹ファンだし、15年くらい前によくあった論争で、「村上といえば、龍か春樹か」というときには、迷わず「とうぜん春樹でしょ」と主張していました。

しかし、いま同じことを聞かれたら、どう答えるかな。龍は進歩し続けている感じがしますが、春樹はうーん......。
なんて、ぼくが偉そうに言うのも何なんですけど。

『1Q84』ですが、きっと、話にスムーズに入っていければ、大傑作なんでしょうね。実際、幾つかの評論やWEBのレビューを見ていると、そんな感じだし。

でもぼくは、物語に入っていけませんでした。まず、10歳のときの、しかも一瞬とも言うべき出会いが人生を決定していることに冷めてしまうし、感嘆せざるを得ない素晴らしい比喩表現も連発されると冷めてしまうし、何より、必要とは思えない性愛表現の続出に冷めてしまったんです。
冷めてばっかりです。マジで。

読者として期待するのは、（ノーベル賞候補ウンヌンという意味も含めて）日本で最高というべき作家の集大成作品なわけです。でも、これが集大成なのでしょうか？　それにしては、未解決な点が多すぎるし、一方で人生の矛盾というか不合理というか、端的に言って、心に残るものがない。主張したいこともよく分からない（少なくともぼくには）。
で、懸念するのは、「これが文学なんだ！」と妄信する若い作家志望者が出てくることです。
特に、延々と性描写を続けることとか、ぼくには醜いこととしか思えないんだけど（もちろん必要な箇所はある）、「エロスを描き切ることこそ文学」「真相心理を性嗜好からあぶり出す」みたいな風潮が起こることをすごく心配します。若いうちは、いろいろ影響受けやすいですしね。

ところで、ぼくがこの作品をネガティブに感じているのには、内容とは別の問題もあります。
売り方です。
いまBOOK3まで終わっているわけですが、幾つかの書評などでは、BOOK4あるいはBOOK0の発行が示唆されています。BOOK3自体、BOOK2が出て少ししてから発行が発表されたわけですが、そういう小出しにする姿勢に、ぼく自身は不快感があります。だって、書き下ろしでしょ？　小出しにすることに何の意味があるのでしょうか？　最初から「1～4まで出ます」と言ったほうが親切です。

問題なのは、「BOOK3で終わりなのか終わりでないのか分からない」という今日この時点でのこの状態が、読者にとってとても不快なことだ、ということです（少なくともぼくは）。終わりか終わりじゃないか分からないというこの気持ちを、どう整理すればいいのでしょう？　ここで納得するべきなのか、あるいは続きを待っていいものなのか？
こういう売り方って、不道徳なことだと思いませんか？？

まあ、そうは言っても、次が出れば、やっぱり買ってしまうのだろうけど。

それにしてもぼくは、10歳のときの同級生に誰がいたのか、ただの一人も名前を思い出せません。それなりに、幸福な小学校生活を送っていたと思うのだけど。
いや、幸福だったから、何も覚えていないのかな？

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	<title>『不動心――坂本博之』　加茂佳子 企画・構成</title>
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	<published>2009-12-03</published>
	<updated>2009-12-03T10:40:00Z</updated>
	<summary>「俺は、たとえ試合の後半まで大差のポイントで勝っていても、安全運転をして勝ち逃げしようとしたり、逆転を恐れて、倒せるチャンスを放棄するようなマネは絶対にしたくない。／チャンスと見たら、一気に攻め立てる...</summary>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">「俺は、たとえ試合の後半まで大差のポイントで勝っていても、安全運転をして勝ち逃げしようとしたり、逆転を恐れて、倒せるチャンスを放棄するようなマネは絶対にしたくない。／チャンスと見たら、一気に攻め立てる。／『内容はどうでも、勝てばいい』／そういう考え方は俺の性にも考えにも合わないんだ」

いきなり引用から始めましたが、この言葉に「坂本博之」というプロボクサーのすべてが詰まっているような気がします。

坂本さんは、元日本ライト級チャンピオン、元東洋太平洋ライト級チャンピオンで、世界タイトルマッチを4度戦うも、ついに世界チャンピオンになることなく引退した名ボクサーです。生い立ちが過酷で、日々の食事に困り窃盗をしたこともあったようで、一時期は、児童養護施設で過ごしたこともありました。その半生は、テレビのドキュメンタリー番組でも何度か取り上げられていたので、ご存知の方も多いでしょう。

日本テレビが出版したこの本は、坂本さんの語りを読みやすくまとめている感じで、20分もあれば読めるほど親しみやすいものですが、印象的な部分がいくつかあります。そのうちの一つが、坂本さんのボクシング観。「平成のKOキング」とまで呼ばれた豪腕の坂本さんですが、倒すのはパンチ力ではなく、「気」だと言います。

「俺には昔から、『殺気と拳の力は比例する』という考えがあって、殺気を出すことによってパンチの力は増強するって信じてきた」

で、さらにこう続けます。

「じゃあ、精神力が強い者同士だったらどうなるか。／それは凄い試合になるよ」

凄い試合――ぼくたちはそれをはっきりと記憶しています。坂本さんにとっては負けた試合ですが、そのときの世界チャンピオンだった畑山隆則さんとのタイトルマッチは、タイトルマッチなんてことは二の次にした、男と男の意地のぶつかり合いでした。中盤以降、耳から血を噴き出しながら戦う坂本さんの姿は、忘れられません。そして、ほれぼれするような畑山さんのワンツーを喰らい、ゆっくりと崩れていく坂本さんのダウンシーンも......。

この試合は2000年10月11日に行われているのですが、同じ月に、畑山さんとは多少の因縁があった渡辺雄二さんというプロボクサーが引退しています。実は、渡辺さんは私にとって特別な存在です。というのも、私が初めてインタビューした相手が、渡辺さんなんです。

で、そのボクサー人生を書かせていただいた際、私は書き出しで、坂本さんと畑山さんの試合のことをちらりと触れました。それでハッキリと覚えているんですが、あの試合は、TBS系列で約25％（関東）もの視聴率を獲得していたんですね。

そういえばつい最近、25％をはるかに上回る視聴率を得た、注目の一戦がありました。でも、あれって、坂本さんの言葉を借りれば、「殺気」なんてあったのかなぁ。

坂本さん×畑山さん、畑山さんでいえば、史上最高の日本タイトルマッチと言われたコウジ有沢戦、日本ボクシング史最高の名試合と評判の高橋ナオトさん×マーク堀越さん――挙げればキリがないけど、勝つか負けるかじゃなく、倒すか倒されるかの試合こそを「意地のぶつかり合い」というわけで、少なくとも、途中の採点を聞いて、さばくラウンドを作っちゃうなんていうのは、大言吐く選手にあってはならないことと思うんだけど......。

あ、別にぼくは、彼ら――というか、世間的には特に亀田興毅さんに対してなんだろうけど、アンチというわけじゃないんです。ぼくは、すべてのプロボクサーを無条件に尊敬していますから。

ノンフィクションライターの故・佐瀬稔さんが、その著書『感情的ボクシング論』で、この現代の飽食の時代に、わざわざボクシングなどというストイックなスポーツに飛び込む若者を尊敬せずにいられないといった趣旨のことを書いています。ぼくもまったく同感です。

でも、そういう彼らだからこそ、判定による勝ち負けを競うのではなく、やるかやられるかという、命の削り合いを見せられるはずなんですよね。ぼくたちはその姿に感動するわけじゃないですか。

先述の渡辺さんはインタビューの際、「いつも相手を殺すつもりでリングに上がったし、それで死ぬことが相手にとっても本望だろうと思っていた」と言っていました。まさに殺気ですよね。ちなみに、渡辺さんは25勝23KO５敗１引き分けという戦績で、５敗もすべてKO負けだったはずです。文字通り、やるかやられるか、というボクシングスタイル。坂本さんが言う「殺気と拳の力は比例する」というのは、本当かもしれません。

そういう男気ある選手を思い出すにつれ、先日のタイトルマッチにはどうにも違和感を覚えます。勝ちゃあ、いいのか？　せっかく騒がれて戦うなら、やっぱりそれらしいプロのスタイルがあるんじゃないの？　なんて。

いや、繰り返しますが、アンチじゃないですよ。ただ、どっちが勝ってももっと熱くて爽やかな試合にできたはずなのに......って、とても残念に思っているだけなんです。

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	<title>『壊れる日本人――ケータイ・ネット依存症への告別』　柳田邦男</title>
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	<published>2009-11-27</published>
	<updated>2009-11-26T23:28:26Z</updated>
	<summary>東京ディズニーランドでは、見えないものがあるんです。尊敬する経済評論家の伊藤洋一さんがおっしゃっていました。そして、つい先日、実際に行って確認してきました。 確かにない。ありませんでした。電線が。 そ...</summary>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">東京ディズニーランドでは、見えないものがあるんです。尊敬する経済評論家の伊藤洋一さんがおっしゃっていました。そして、つい先日、実際に行って確認してきました。

確かにない。ありませんでした。電線が。

それはもう徹底していて、駐車場からも電線が見えませんでした。さすが、年間2500万人以上を集客する日本一のテーマパーク。「夢空間」を作るために、そのぐらい徹底して取り組んでいるのだそうです。

それなのに......。その日、園内のとあるアトラクションで40分待ちの行列に加わっていた際、私のすぐ後ろに並んでいた40代くらいの女性が、突然、携帯電話で話し始めたんです。それも、保険の営業の方のようで、かなり具体的な金額や条件なんかを大胆に口にするんです。正直、興ざめですよ。

そりゃ、待っている時間をどう使おうと自由ですよ。そもそも、他人の電話に耳をそばだたせるな、と&quot;逆切れ&quot;されるかもしれません。でもね......、そりゃあルール違反ですよ、やっぱり。私だって経営者の端くれで、いつ大事な電話がかかってくるか分からない毎日を送っているわけですが、それでも（というか、だからこそ）遊ぶときは遊ぶ、と決めて、携帯電話はあえて自宅に置いていくようにしているんです。それなのにすぐそばで仕事の話をされたら、私だって、自分の仕事を思い出しちゃうじゃないですか。でも、言っちゃ悪いけど、よほどのVIPでもなければ、半日くらい電話がつながらなくてもどうってことないでしょ？

なんて思っていたところ、書店で平積みされていた『壊れる日本人』（新潮文庫）を手に取りました。見出しに惹かれただけですが、柳田さんの著書だし、信頼して即購入。一気に読みました。

著作自体は月刊誌『新潮45』で2004年に連載されたものらしく、長崎県の小学校で起きた小学6年生の少女による同級生殺人など、当時、世間を騒がせた子どもの事件、生態、電子メディアをめぐる環境などがレポートされています。その中身はともかくとして、柳田さんの視点は「得るものがあれば、失うものがある」として、現代のケータイ依存、テレビ、ネット漬けを憂い、その一方で、日本語や方言の復権などを取りかかりに、言うなれば情操教育に目を向けていきます。

特に印象的だった指摘は人が死ぬ場面の描写で、柳田さんは、「死期に立ち会いながら、人はモニターを通して死を知る」という何とも象徴的なことを書きます。以下、本文から抜粋します。

「いよいよ死期が近づくと、病室に詰めている家族の眼は、どうしてもモニターに向けられてしまう。心拍数が減り、心拍の波形がだんだん平坦に近づいてくると、家族の眼はモニターに釘づけになる。患者の枕許で手を握り、顔を見つめて、別れの言葉をかけるという、古来誰もがやってきた大事な別れの行為を忘れているということに、誰も気付かない。そして、心拍がなくなり、波形が平になり、医師がご臨終ですと言うと、家族はようやく《ああ、死んだのだ》と思い、死者のほうに顔を向けることになる」

確かに私たちは、機械に依存し過ぎ、大事なものを見失っているのかもしれません。

そんななか、柳田さんが提唱するのは、ノーケータイデー、ノーテレビデーです。週に1日でも、携帯電話やテレビを使わない日を作ろうと訴えます。

一応付記しますが、柳田さんは、携帯電話やネットの便利さを認めています。そのうえで、便利さの代償で失うものがあるから、それを取り戻す日を作ろうよというわけです。私に言わせれば、テーマパークに携帯電話を持ち込むな！　ということですね。

ちなみに同書には、「再生編」もあるようです。この正月には、テレビを消して、ぜひそれを読んでみようと思います。

※冒頭の伊藤洋一さんの発言については、記憶で述べています。文献等を確認しているわけではありません。万一、誤りでしたら、ご指摘ください。

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	<title>『聖堂の日の丸　奄美カトリック迫害と天皇教』　宮下正昭</title>
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	<published>2009-10-05</published>
	<updated>2009-10-05T10:48:27Z</updated>
	<summary>ぼく自身はちょっと仕事上の理由があってこの本（南方新社）を読んだのですが、読み物として面白いかと聞かれると、正直微妙な一冊です。 ただ、記録としては素晴らしいし、取材・執筆を職業とする端くれとして、大...</summary>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">ぼく自身はちょっと仕事上の理由があってこの本（南方新社）を読んだのですが、読み物として面白いかと聞かれると、正直微妙な一冊です。

ただ、記録としては素晴らしいし、取材・執筆を職業とする端くれとして、大いに刺激を受けました。

この本をお薦めするとするなら、以下の人たちには、有意義ではないかと思います。

　・キリスト教迫害に興味がある
　・地域共同体（の負の面）に興味がある
　・戦時下の日本軍の人心支配に興味がある
　・ポピュリズムに興味がある
　・奄美大島に興味がある

本書は大正から昭和初期にかけて奄美大島で起こったカトリック迫害の事実を追ったドキュメントで、証言者が実名（ときに写真入り）で登場する、その意味ではなかなか生々しい内容です。迫害のクライマックスとして、教会の炎上があるのですが、その当時、放火だと噂されます。この著者は、その実行犯と疑われた男性にも、直撃取材を試みるんですね。男性はすでに80代で、答えている内容に特異性はないのですが、迫害される側、迫害する側の両方に公正にあたっていく取材姿勢は好感持てます。

で、結論というか、本書のテーマとしては、「大衆」というものの恐ろしさがにじみ出ます。最近の政治を見ていても感じることですが、「衆愚政治」とはよく言ったものです。「空気」で感情が激化し、感情が過剰な行動を生み出してしまう――。

著者は奄美大島を日本全体の縮図と捉えているのですが、その視点は、割と重要なものに感じました。つまり、島国、ということです。地域共同体特有の暗黙のルールとか既存のしがらみとか人間関係とかがあって、そういうどろどろしたものが、理性だけでは抑えきれない大きなうねりを生むことがあるわけです。人間社会の面白さであり、怖さですね。

そう、一応付記しておきますが、奄美大島ではカトリック信者が大正時代の一時期、急速に増えたことがあるそうです。その背景には、島民が本土（特に薩摩＝鹿児島）から隷属的扱いを受けていたこと、それまで、ユタなどの土着宗教以外にこれといった宗教がなかったこと、などが挙げられるようです。カトリックというか、キリスト教が根付きやすいベースがあったのですね。

面白いといっていいか分かりませんが、なぜカトリックだったかというと、プロテスタントより数日早く布教されたからだそうです。カトリック神父に続いて数日後に入島したプロテスタント牧師は、「住民のカトリック熱を見て、（中略）沖縄へ去った」そうです。そのぐらい、急速にカトリックが広まったわけですね。

見ようによってはその広まりもまた「大衆」であり、それを畏怖した「大衆」が迫害を行ったと言えるのかもしれません。

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	<title>『たったひとりのワールドカップ　三浦知良1700日の闘い』　一志治夫</title>
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	<published>2009-10-05</published>
	<updated>2009-10-05T09:06:50Z</updated>
	<summary>前項で中村俊輔選手のことを書いたので、今回は、三浦知良さん（カズ）を。 いや、別に中村選手に関連してカズを取り上げる必然性はないし、中田英寿さんはじめ、有名なサッカー選手はいくらでもいるわけです。なの...</summary>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">前項で中村俊輔選手のことを書いたので、今回は、三浦知良さん（カズ）を。

いや、別に中村選手に関連してカズを取り上げる必然性はないし、中田英寿さんはじめ、有名なサッカー選手はいくらでもいるわけです。なのになぜカズなのかというと、単に私がファンだからです。

カズについて、ぐだぐだ書くことは避けます。数行で自分の思いを言い切れる自信はないし、カズのことを説明する必要もないと思うからです。「チャラチャラしている」と誤解している人も多いですが、そういう印象を持っている方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

さて、本書（幻冬舎）について書き出せば切りがないので、できるだけシンプルにまとめます。
いわゆるドーハの悲劇（アメリカW杯予選の敗退）からフランスW杯での代表落選までのカズを追ったノンフィクションで、カズへのインタビューを中心に構成されています。特に印象的なのは、やはり、フランスW杯の最終予選を戦う過程です。

日本はまさに崖っぷちの状況に立たされ、加茂周監督の更迭、岡田武史監督体制への移行を経て、なんとか3位決定戦を勝つのですが、その間、カズは長らく不振に喘ぐわけです。ご本人は不振ではないと振り返るのですが、得点できていなかったのは事実で、それが結局「カズ不要論」に発展していくのですね。

そんな苦境のなか、カズは何度も自分にこう言い聞かせるんですね。

「こんなところじゃ死ねねえよ」

アラブ首長国連邦とのアウェーでの試合は、40度近い暑さの中。1回ダッシュをすると疲れ果ててしまうほどの状況だったようですが、「根性で『ワールドカップに行きたくねえのか」って言い聞かせて走っていた」そうです。

また、ウズベキスタンとのアウェー戦では、敗色濃厚のなか、走り回るんですね。結局引き分けるのですが、ここでも例のセリフが出ます。本書のまま抜粋します。

「後半に入ってから『こんなところじゃ死ねねえよ、いままでも何とかしてきたじゃないかよ、何とかしなきゃなんねえんだよ』と何回も大きな声で叫んでいた。なぜかわからないけど、自分で『なあ、カズさん』とか呼びかけたりしながらね。」

この心意気、いつも感動します。この人がワールドカップに出場できず、なぜ日本はまた、岡田監督でワールドカップを戦おうとしているのか......。

あ、いや、話がそれました。
ともあれ、ぼくも、今度苦しい場面に出くわしたら「なあ、リュウさん」と自分を励ましてみようと思います。人からそんなふうに呼ばれたことは、一度もありませんけどね。

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	<title>『察知力』　中村俊輔</title>
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	<published>2009-08-30</published>
	<updated>2009-10-05T10:46:06Z</updated>
	<summary>昨年の本（幻冬舎新書）ですが、最近読みました。きっかけは今春の雑誌「ナンバー」（730号）です。サッカー選手の中村俊輔さんのインタビュー記事が出ていて、それが結構良かったんです。淡白で他人とあまりかか...</summary>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">昨年の本（幻冬舎新書）ですが、最近読みました。きっかけは今春の雑誌「ナンバー」（730号）です。サッカー選手の中村俊輔さんのインタビュー記事が出ていて、それが結構良かったんです。淡白で他人とあまりかかわろうとしないタイプの人と思っていたのですが、インタビューの中で「自分の経験を日本のみんなに伝えないともったいない」と語っているんですね。似たようなことは中田英寿さんも発言されていましたが、私は特に「もったいない」という部分にひっかかりました。これは、大きな視点があって初めて出てくる言葉だと思ったんです。

で、中村さん個人に急に興味がわいて読んでみました。いやー、ナカナカ良かった。あとがきの本当に最後の部分で、「スペインでプレーしたいという夢もある」と書いているんですけど、紆余曲折あって、実現しましたしね。今年は本当に楽しみです。

目からウロコだったのは、中村さんが結構熱い男だということ。バックパスの多いプレースタイルやテレビで見るインタビューの印象から「なんか煮え切らない男だなー」と思ってきたのですが、実は熱さを内に秘めるタイプなんですね。とにかく本全体から、向上心のすごさがビシビシ伝わってきました。それだけでも、読んだ甲斐があったというものです。大いに刺激を受けました。

しかし、あの貪欲さは一体どこから来るのでしょうか。負けず嫌いとかサッカーがうまくなりたいとか、たぶん、そんな言葉では説明がつかない、ある種の心の屈折があるのではないかと推察します。その辺が書かれていないのは、ちょっと残念ですが、本人がお書きになった（としている）本なので、仕方ありません。一応、挫折経験が書かれていますが、あんなものではない何かがあったはずと思いますよ。

と、まあ、それにしても、成長物語として、こんなに分かりやすいストーリーを体現してくれた人もめずらしいのではないでしょうか。中村さんというと、若い頃は確か腰が悪かったんじゃないかと記憶します。線が細く、長くやっていけるプレーヤーには思えませんでした。いつの試合だったか、「じいちゃんが死んで...」と目を腫らしながらヒーローインタビューに答えていたのを思い出します。試合終了間際にボールを奪われ、中田英寿さんにののしられていたこともありましたね。

それが今ではスコットランドでMVPに選ばれ、世界中のサッカーファンを驚かすフリーキックを蹴り、大きな期待を集めて新チームに移籍する選手になっています。そしてその目は、大きな視点で日本サッカー界をとらえているわけです。素晴らしいことです。

その原動力のひとつに、間違いなくご家庭があるはずなんですが、この部分はシークレットで大切に守っているのでしょうか。本書ではほんの少しだけ子どものことに触れられていますが、奥様のことも書かれていれば、もっと良かったように思いました。ま、テーマが違うと言われれば、もっともなんですけど。

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	<title>『ジョン万次郎漂流記』　井伏鱒二</title>
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	<published>2009-08-30</published>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">直木賞（第6回）受賞作品だそうです。西東京市立保谷中学校で図書館専門員が話すのを聞き、初めて知りました。

あ、いや、7月22日のことなのですが、同校で、市内6校の中学生による「合同書評会」というのがあったんです。で、その課題図書のひとつが、この作品。皆既日食をよそに、約40人の生徒たちが、お互い遠慮しながらも、ちょっとずつ本音を出し合って意見を交わしました。

まあその意見交換はともかく、そんなわけで、興味を持って私も読んでみたわけです。しかしこれ、中学生に読めたのかなぁ。

とにかく、硬派な文章が素晴らしい。生チョロイ情緒など一切排除し、事実以外は徹底して書かない。象徴的なのは12年ぶりに実家に帰るくだりで、そのいかにもドラマチックな場面を、下記のように書くんです。

「万次郎は十月五日に生れ在所の中ノ浜に帰って来た。家を出てから十二年目である。彼の母はまだ健在であった」

――と、それだけ。

しびれます。
しかもこの文体がまた、万次郎の生き方に実に合っているんです。

ジョン万次郎についてはみなさんご存じと思いますが、土佐沖で遭難しているところをアメリカ船に拾われ、長い航海の後にアメリカに上陸。教育を受け、英語もマスターし、密航のようにして帰国してからは、幕末期にアメリカとの折衝で活躍した人物です。

その生き方は、とにかくタフ。漂流して無人島で約4カ月ほど生き抜くのですが、群れをなすアホウドリを捕まえて、生のままムシャムシャやるんですね。中学生の意見で「私なら死んでしまうと思います」というのがありましたが、ハイ、私も同感です。

ともあれ、その生き方からは多くを学ばされます。とどのつまり、妙なこだわりに執着するのでなく、来るべきもの、起こったあれこれに、柔軟に、そして真剣に向き合うことが大事なのでしょう。万次郎は、アメリカに渡ったのち、ゴールドラッシュに沸くカリフォルニアにまで足を伸ばしているんですね。要するに、そういう時宜を得た柔軟な、ある意味、ミーハーな姿勢が、人生を楽しく（たくましく）送るコツかもしれません。

ところで、例によってウィキペディアで面白い記述を見つけました。いま、30周年といってガンダムが話題になっていますが、ガンダムシリーズの制作者、富野由悠季さんは『黒い雨』に影響を受けていたそうです。で、それを知った井伏は、逆にガンダムの大ファンになったそうです。こんなエピソードが紹介されています。

目の前に猫が飛び出してきたときのこと。素早く逃げていったそうですが、そのとき井伏がこうつぶやいたそうです。
「は、速い、シャアか？」

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	<title>『六〇〇万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス』　上阪徹</title>
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	<content xml:lang="ja" xml:base="http://www.stand-fight.com/">「今」という時代を生きるうえで、「インターネット」は直視しなければならない事象です。「事象」というのが正しい表現か分かりませんが、その変化（発展？）や影響力は、暮らしを根本的に変えるほどのインパクトがありますよね。

メディアの末席に身を置く私としては、ネットには、取材などで恩恵を得る半面、広告収入の面などで結構不利益も被っています。長くなるので割愛しますが、一言で言えば、ネットは恐るべきデストロイヤーなんですね。広告料金の。

しかし、嘆いてばかりでは進歩がない。というわけで、だったら学んで、自社にも取り込もう――ともくろんでいるわけですが、そんななかで、成功例を知ろうと手にしたのが、この一冊（角川SSC新書）でした。

感想は、「......」という感じ。すごいのはよく分かったけど、本を読んだ限りでは「クックパッド」というサイトのことが今イチ掴めなかったし、後で実際にサイトを見ても、なんで人気があるのか、今ひとつ分かりませんでした。

それは、私が男だから？　でも、私も（かつては）結構料理もする（というか、した）のですが...。

一応、ご説明すると、「クックパッド」というのは料理のサイトで、さまざまなレシピが簡単に入手できるようになっています。投稿も自在にできるそうです。で、その利用者が、600万人くらいいるそうなんですね。

読みやすいし、読んで損したという感じはまったくないのですが、なんだかモヤモヤ感の残る本でした。ちょっと宣伝臭がするんですね。私も、宣伝のために文章を書くことがあるので、気をつけないと。

ひとつ分かったのは、やっぱり、女性のハートをがっちり掴まないとダメということ。逆に、女性に支持されるようになったら本物ということでしょう。女性はシビアですからね。本書ではその辺が少し触れられていて、その部分は、大いに参考になりました。

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